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プラスチックによる海洋汚染問題が深刻
●地球規模での汚染拡大
●海岸に大量に漂着する海洋ゴミ
世界のプラスチックごみの流出の実体
毎年・ジャンボジェット機5万機分に相当が流出流出
マイクロプラスチックの食物連鎖
プラスチックごみの多くは、波や紫外線の影響などを受けて小さな粒となり、5mm以下になったものはマイクロプラスチックと呼ばれます。微細なマイクロプラスチックは食物連鎖を通じて多くの生物に取り込まれ、やがては人体にも害がおよぶのです。
日本近海のマイクロプラスチック濃度は、世界平均の27倍との調査結果も
世界と日本のプラスチックの生産量と廃棄量は?
●毎年・全世界で40,000万トン以上、日本で583万トンが生産されていると推定されています。プラスチックの年間生産量は、過去50年間で20倍に増大。しかしこれまでリサイクルされたのは、全体の9%に過ぎません。
●海洋プラスチックごみの中で、特に多いのが「使い捨ての容器、包装用」がプラスチックごみの47%を占めていると推測される。
●日本はプラスチックの生産量で世界第3位。
一人当りの廃棄量世界第2位。(1人当たり年間約3.5kg)
●日本は年間150万トンものプラスチックごみを、資源という位置づけで中国及び東南アジア諸国に輸出。
しかし、それらの国々からの海洋流出が極めて多いとの現状の中で、プラスチックごみの輸入が禁止または規制されました。もはや日本は、プラスチックごみの輸出自体を見直す時なのではないでしょうか?
この問題に、日本は国際的な責任を持たなければならない立場にあると言えます。
問題解決のための日本の取り組み。
日本は世界の中でも早くから環境保全問題には取り組んできた歴史があります。
地球規模の深刻な問題
●2019年6月、大阪G20サミットにおいて「海洋プラスチックごみの削減に向け、国際枠組み合意」を主導。
●2050年までに、新たな海洋汚染ゼロをめざす「大阪・ブルーオーシャンビジョン」を採択した。
プラスチックごみ
海洋汚染問題
地球温暖化問題
国内においても、環境省は現在プラスチック・スマートキャンペーンを展開し、環境問題への取り組みを促している。
プラスチック資源循環戦略を発表 (令和元年5月31日)
国内で適性に処理を目指す。
3Rの実践に率先して取り組む。
とりわけ、生産量の多い日本の場合重要なことは生産・使用をリデュース(減らすこと)
廃プラスチックの約半分を占める「使い捨て用プラスチック」を減らすことで最も効果をあげられる。
マイルストーン(進捗の目安)の項目の中に
●再生利用・バイオマスプラスチックの項目が盛り込まれた。
2030年までにバイオマスプラスチックを約200万トン導入する。
SDGs(持続可能な目標)への取り組み。
国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な目標)の取り組みが今後避けて通れない課題として、環境問題からもプラスチック問題が加速すると考えられる。
気候変動・海洋資源・陸上資源問題の観点から、バイオマスプラスチックの利用向上が期待されている。
バイオマスプラスチックの価値・利点
バイオマスプラスチック
これらの課題の対策として、貢献が期待される。
循環型社会の形成に貢献
廃棄物発生を抑制し、省資源化に努め、限りある資源の有効活用を推進。
植物系のバイオマスプラスチックの課題
生成中に二酸化炭素の排出量が少ないことや、土に埋めて分解できることから、環境に優しい利点も有り活用次第で存在意義は大きい。
しかし、耐熱性や耐衝撃性、強度の分野で弱く限界が有り、一般的なプラスチックの代替化には不向きであった。また、栽培地拡大のための森林破壊への影響や、穀物・飼料不足への影響、栽培の為の農薬問題など課題点も多かった。
課題をクリアできる、次世代型バイオマスプラスチック新素材の開発が急務であった。
そのような中、宮城県の“株式会社近江”が、次世代型
バイオマスプラスチックの新素材の開発に成功
ポリプロピレン+ホタテの貝殻(比率:重量比51%)
を混練したバイオマスプラスチック原料
生物(動物)由来51%以上含む世界初の新素材の開発成功
新素材開発の背景
大量に破棄されているホタテ貝殻の山が、ホタテ養殖業者の悩み
ホタテ養殖地では毎年の貝殻排出量が25万トン(東北・北海道)
増加する加工後の貝殻の廃棄場所の確保に困惑。中には海や山中に不法投棄する懸念、近隣住民への悪臭問題など悩みがあった。
ホタテの貝殻 ホタテパワー
捨てればゴミだが、使えば資源
研究・開発の結果、除菌・消臭剤や肥料の商品化に成功したが、更に研究開発を継続し、バイオマスプラスチックの原料化に成功。
令和元年度版 環境省環境白書でも紹介されている。
新素材をもとに製品化されたバイオ・プラ「ホタテのお箸」
洗い箸(食膳箸)
割り箸
新素材・バイオマスプラスチックの特徴
(石油使用半減)
●汎用性が高く、プラスチック製品の代替化可能。
●現プラスチック製品の代替化でPP半分以下。
●低コストで製品化が可能。
●耐燃・耐冷性 +140℃~-40℃
●耐久性・衝撃性・難燃性に優れている。
●焼却ゴミ可(自治体により異なる)
●水中では沈む→マイクロビーズ化の懸念を低減。
バイオプラ ホタテのお箸
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